掘り出し物には気をつけよう
そろそろマイホームを中古住宅で購入しようとお考えの方、まずは価格相場を調べましょう。インターネットや住宅情報誌などで物件価格をじっくり調査。そのほうが売主との価格交渉がやりやすくなります。
ただし「掘り出し物はない」と思ってください。何らかの事情があって極端に価格が安い物件もありますのでそういったものは避けた方が賢明です。また、耐久面を考えたとき、築年数は10年前後までの物件が理想的です。
気にしたいポイント
中古物件は、外観はきれいでも水回りなど目に触れない部分に劣化や傷があったり、エアコンや温水器など付帯設備が壊れていたりする可能性があるので気をつけること。特に一戸建ての場合はシロアリの被害や雨漏り、基礎の不具合や地盤沈下もチェックしましょう。
自分の目で確かめるだけではよく分からない場合もありますので、その際は多少の費用がかかっても建築士など専門家に相談するのも手です。
中古マンションの注意点
マンションは一戸建てと違い、すぐ隣に他人が住んでいます。そこでやはり気になるのが上の階や隣家の騒音など。どの程度の音がするのか確認しておきたいところです。また、駐輪場や駐車場をきっちり確保できるかもポイントです。
また、売主が管理費を滞納していないかも必ず確かめるべき。もし、滞納を知らずに物件を購入した場合新しい所有者が支払わねばならなくなります。
マンションの定期的な修繕
マンションは10~20年に一度、大修繕が必要になります。購入したばかりなのに大修繕の時期にあたり修繕積立金が不足している場合は多額の出費が必要になる場合もありますのでチェックが必要です。
家まわりの環境をチェック
中古マンション、中古住宅ともにまわりの環境は重要なポイントです。 気になる物件には平日と休日、夜間と昼間、天気が違う日にも訪れてみましょう。曜日や時間帯によって騒音がひどかったり、雨の日に最寄の駅からの道が渋滞していたりします。また、風向きによって異臭がするといった問題が見つかるかもしれません。
建築・再建築できない宅地もある
建築基準法という法律があり、原則道路に敷地が2m以上接道していないと建物が建てられないので注意してください。家が建っている場合でも再建築は不可となります。また、隣地との境界線がはっきりしているか、家の前の道が公道か私道かも気をつけたいところです。私道通行権の問題や承諾料が請求される場合もあるからです。
宅地のみをまず購入しておこうという場合、その宅地が「市街化調整区域内」のものであれば原則家が建てられないということも知っておきましょう。
重要事項説明書というもの
不動産を購入するに際し、事前に取引の対象となる物件の「重要事項説明書」が交付され、宅地建物取引主任者の資格を持ったものが取引主任者証を提示しながら説明する義務が法律上課せられています。
この説明を十分に聞き、分からない点があれば、納得するまで聞きましょう。説明後に最終的に購入するかどうかを判断してください。
仲介手数料
仲介手数料は物件価格が400万円を超える場合、3%プラス6万円(消費税別途)が上限になります。諸費用は全部で物件価格の10%ほどかかるといったことも知っておきましょう。
また、マンションの場合は毎月のローンに加え、修繕積立金や管理費、駐車上使用料を頭に入れて資金計画を立てましょう。
あらかじめチェック項目表を作りすべてが納得できるまで不動産仲介業者に尋ね、買う側の意思を反映させた商談にすることが大切です。
(公益社団法人福岡県宅地建物取引業協会より引用)